総竿の釣遊記

釣り歴45年の総竿さんは、千葉市在住。房総の海を熟知したベテラン釣り師の釣行記と釣り場紹介などを随時掲載します。


漁を彷彿取り込み合戦 川津沖の寒サバ釣り 【総竿の釣遊記】

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 寒期の魚はどれをとっても脂がのって旨みを増す。中でも、寒サバは定番の味噌煮、塩焼き。そして、釣りたてならではの〆サバと揃えば堪(こた)えられない絶品料理となる。が、十数年前から青魚アレルギーとなった小生はハリ掛かりから始まる釣趣を楽しむだけ。しかし今回はヤリイカも狙えるポイントでもあり、後は自然現象が織りなす海底の水温、潮流加減と言う事になる。

 当日お世話になったのは川津港・喜美丸(本紙釣りニュース提供船)。深場釣りでの乗船人数は8人に限定。仕掛け絡みでロスタイムにならないためとユッタリ釣りを楽しんでもらいたいと渡辺美喜男船長の拘(こだわ)りである。

 舫(もや)いロープが解かれたのは、午前5時。釣り場が航程1時間余りの沖合なため未明の船出である。海況は外房特有のウネリがあるもののベタ凪(なぎ)。折から吹く北風も追い風で波を被る心配もない。到着は6時頃。

 前半は旬真っ盛りの寒サバ釣り。フラッシャーサビキ(8本バリ)仕掛けに150号のオモリをセット。そして「ハイやってみましょうか、水深200メートル、150メートル付近に反応が出ています」。で、一斉投入。

 サバは典型的な中層魚。海底の50メートル手前に差し掛かると「ククン」、竿先を頭上へ差し上げミチイトを張ると「ググン、ググン、ググーン」。穂先から穂先下が絞り込まれ強烈な鈍重が加わった。すかさず電動リールスイッチオン。全員にハリ掛かりがありフルスピードで巻き上げに入った。

 掛かったサバは横っ走りするため同じスピードで巻き上げるのがオマツリ防止のコツ。数分後、釣りと言うより漁を彷彿させる取り込み合戦が始まった。

 2時間程で30~40センチ級を30匹平均釣り上げ、クーラーボックスは8分目。ヤリイカの入る余地が無い。「ヤリイカの反応が海底近くに出ていますね」で水深200メートル超の海底へイカヅノ(14センチ×8本)仕掛けを投入した。

 イカ釣りで仕掛け着底間際はベストチャンス。しかし、イカタナへ到着する手前でサバの猛攻が始まった。何とかイカが群れるタナに着底した釣り仲間もいたが巻き上げの途中でサバが掛かり大暴れ。水面に出た時はイカの姿が無かった。

 その後、市場で1匹、300~500円するという高級魚の寒サバ1本に目標を絞り全員が50匹超の釣果を上げ、11時沖上がりとなった。

 マサバは冒頭の料理で楽しみ、ゴマサバは三枚に下した身を塩麹に漬けて一晩。翌日、刻んだ新玉ねぎとピーマンをゴマ油で炒め、醤油、酢、砂糖で中華味に。片栗粉でトロミをつけたタレをサバの唐揚げにかけて食べれば、これも絶品。お試しあれ。

 本番のマサバをはじめ佳境を迎えるヤリイカ、イサキ釣況と乗船予約は川津港・喜美丸、電話0470(73)0761。(総竿)