総竿の釣遊記

釣り歴45年の総竿さんは、千葉市在住。房総の海を熟知したベテラン釣り師の釣行記と釣り場紹介などを随時掲載します。


今季大会に確かな手応え 東京湾・越冬キス釣り 【総竿の釣遊記】

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 真冬の花・蝋梅(ろうばい)が咲き、梅の木にウグイスやメジロが舞い、桜のつぼみが膨らみ始めた3月、陸地は着実に春の訪れを告げている。しかし春日、冬日を繰り返す低気圧の置き土産で外房一帯の海は高いウネリが押し寄せ出漁を断念する遊漁船も多い。予定していた飯岡地区から出船不能の連絡があり途方に暮れていた矢先、寒川港の小峯丸・小峯雄大船長から越冬キスを狙って出漁するとの吉報が入った。恒例の千葉港シロギス釣り大会に備え、その試し釣りを兼ねて便乗させてもらうことになった。

 出船は午前7時。参加したのは小峯丸常連・完倉直樹さんと千葉匠さん。そして、船長の弟・翔太船長が中乗り役として同乗、計4人による下調べとなった。釣り場は冬季のポイントで知られる木更津沖。キス釣りは水ぬるむ5月頃からが本番。「何故、この時期に」。今回の目的は品のいい脂がのって旨みを増すキスの刺し身。寒期ならではの旨みは釣り人のみが味わえる特権なのだ。

 到着は、8時頃。釣趣よりも、食味を優先する釣り人は我々だけではないらしく、東京湾各地から出漁した釣船が10艘近い船団を形成していた。

 海底に棲むキスはソナーに映ることはなく、船長連は魚群探知機に映し出される変化に富んだ海底にポイントを絞り込む。一流し目は大型本線が行き来する航路のカケ上がりを流すことに。

 一足先に調査したと言う翔太船長が「あまり誘いを入れない方が良かったですよ」。水温が低く活性が低いこの時期は置き竿に利があるらしい。持参した竿は2本。1本は竿下へ、もう1本を20メートルほど遠投。ミチイトを張ってアタリを待つ事にした。海況は油壷を彷彿とさせる鏡のような東京湾。翌日控えた勝浦釣行に備え、向うアワセ釣りでユッタリ構えることにした…。

 竿先に微かなアタリが出たのは間もなくの事。リーリングへの抵抗が無いまま姿を見せたのはこの時期に多いイトヒキハゼの一荷釣り。指先を噛む習性からテカミ・ナメハゼの異名を持っている。しばらくはハゼの入れ食いタイムになり、外房でやるカサゴ釣りの生エサにと30匹ほどキープした。

 ポイントを変えて間もなく「ブルッ」小さな大物といわれる明確なアタリが置き竿に。水温が低く動きが悪いのか? 巻き上げへの抵抗に鋭さは無い。しかし型は平均20センチ超の良型ばかり。中に25センチ級の大型が抜き上げられると「いい型だね」互いに褒め合う一場面も。その後もポイントを変える度に良型のシロギスが取り込まれ、小生の釣果は28匹。竿頭は完倉さんで40匹を超えていた。

 このサイズが浅場に大挙して産卵する今季の「千葉港キス釣り大会」6月25日(日)開催に確かな手応えを感じ、午後2時沖上がりとなった。

 越冬キスをはじめ絶好釣のルアーシーバスの釣況確認と乗船予約は寒川港・小峯丸、電話043(222)6557。(総竿)