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社説

効果期待したい圧力策 米の北朝鮮追加制裁


 韓国海軍哨戒艦沈没を受け、北朝鮮に対する警告を込めた米韓合同軍事演習が25日、始まった。

 米韓両国は合同演習に先立つ21日、ソウルで外務、国防担当閣僚による初会談(2プラス2)を開催。会談後、クリントン米国務長官は、北朝鮮の指導部の金融資産凍結を柱とする米国独自の追加制裁を実施する方針を表明した。関係国の連携により軍事、経済両面から金正日(キムジョンイル)総書記体制への圧力を強める姿勢を打ち出した。

 米政府はブッシュ前政権当時の2005年、マカオの銀行「バンコ・デルタ・アジア(BDA)」の北朝鮮関連口座を凍結、大きな制裁効果を上げており、こうした実績を踏まえての決断といえよう。ただ制裁の実効性をより高めるには中国政府の協力も不可欠。中国は合同軍事演習にも反対姿勢を示しているが、制裁への理解を取り付けるため、中国の説得にも最大限努めるべきだ。

 哨戒艦沈没については国連安全保障理事会も7月9日、北朝鮮を事実上非難する議長声明を全会一致で採択している。しかし北朝鮮は一貫して関与を否定している。

 米韓連携による一連の「包囲網」の構築は、こうした北朝鮮に対してあらためて強く警告を発したものだ。今回の問題では、北朝鮮に非があることは国際的にも明らかになっている以上、北朝鮮は早急にかたくなな態度を改め、関係各国との対話に応じるよう求めたい。

 米国の制裁発動は、拉致問題に絡み既に北朝鮮への送金報告義務額引き下げなど独自制裁を実施している日本にとっても、歓迎すべきことだ。政府は日米韓3カ国の連携を通じ「一層の圧力を加える必要がある」(外務省幹部)との判断から、全面協力の構えを見せており、国内の各金融機関にも早速、協力を要請する方向だという。

 政府筋は「仮に国内にも取引禁止対象となる口座があれば、本格的な金融制裁の発動により、金正日体制に相当な打撃を与えられる」と自信を示す。

 金賢姫元北朝鮮工作員の来日により国民的な関心も高まっているだけに、こうした圧力作戦が拉致問題解決に向けた日朝協議の展望を開く突破口になることも期待したい。

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