千葉市は、千葉マリンスタジアム(同市美浜区)の修繕費用などに活用する基金を設置、17日から募金、寄付金の受け付けを開始した。厳しい財政状況が続く中で、市民のほか、同スタジアムを本拠地にする千葉ロッテマリーンズの全国のファンらの支援を仰ぐ。一つのスタジアムだけを対象にした基金設置は全国的にも珍しく、その成果が注目される。
同基金の設置は、昨年末からの人工芝張り替え問題をめぐって浮上した。マリーンズの瀬戸山隆三社長、サブロー選手らが相次いで市役所を訪れ「芝がでこぼこで、けがや故障につながりかねない」と張り替えを要望したのに対し、市側は当初、必要性は認めつつも「財政難」を理由に、早期実施は困難とする認識を示していた。
結果的には、球団側が費用約5億円を立て替え、市が分割返済する方法で、2011年シーズン開幕までに張り替えることで合意したが、この騒動の最中に、ファンや市民から「もっと広く支援を呼び掛ければいい」といった意見が市に寄せられたという。基金は、こうした声をきっかけに生まれた。
募金箱は、スタジアムと市役所、区役所など市の施設計20カ所に置く。寄付の方法は、現金書留、金融機関からの振り込み、市役所・区役所の窓口に持参-の3種類。「ふるさと納税」制度の活用で、税控除など優遇措置が受けられるケースもある。市民やスタジアム利用者のほか、全国のマリーンズファン、野球ファンを対象に広く協力を呼び掛ける。
オープンから20年を経過した同スタジアム。人工芝の張り替えに限らず、プレーする選手や来場者が快適に利用するためには、今後さまざまな改修が必要になるのは明らか。同基金は、そうした改修に備えた積立金として設置された。
改修費だけでなく、マリーンズの優勝パレードや、クライマックスシリーズ、日本シリーズのパブリックビューイングなどイベント経費にも基金は活用される。基金に対する関心をさらに強く喚起するためにも、地元球団の一層の奮闘を期待し、応援したい。マリンスタジアムは、市民球場であり、プロ球団の本拠地でもある。市と市民、さらにファンが一緒になって支えていく必要があるだろう。