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社説

対話始まる効果を期待 イラン追加制裁決議


 イランの核開発問題で、国連安全保障理事会が新たな追加制裁決議を採択した。

 決議は、核や弾道ミサイルの開発に関与する個人や組織への金融制裁や渡航禁止、船舶などへの貨物検査を盛り込むなど、核開発にかかわる人や物資、資金の動きを徹底的に封じ込め、「核開発コストを高くする」(米政府高官)ことで、イランに核開発を断念させようというものだ。

 イランに対する安保理の制裁決議はこれで4回目となるが、今回の決議は貨物検査導入など北朝鮮制裁決議の内容を大幅に取り入れたのが特徴で、米国や欧州連合(EU)は「過去最高の決議」(オバマ米大統領)と自負する。今後より厳しい各国独自の制裁にも踏み切る構えで、より強力な「イラン包囲網」の構築を狙っている。

 北朝鮮関連では、昨年6月の追加制裁決議採択後、計4件の武器輸出が南アフリカやタイなどで摘発された。その結果、武器輸出が困難となり、北朝鮮の外貨収入が減ったともいわれている。

 イランも、実施済みの米国などの制裁による禁輸品を密輸する際に船舶名を頻繁に変えるなどの制裁逃れをしているとされ、貨物検査が打撃を与える可能性は低くない。イランのアハマディジネジャド大統領は、「使用済みのちり紙のようにごみ箱に捨てられるだけ」と決議を非難したと伝えられるが、このまま同国がウラン濃縮活動を継続する限り、国際的な孤立を一層深めるだけなことは明らかだ。今回の決議が外交対話の糸口になることを期待したい。

 岡田克也外相は、決議の共同提案国の一つだったドイツのウェスターウェレ外相との決議採択後の電話会談で「国際社会が決議を誠実に実施し、イランに賢明な決断を求めることが重要だ」と日本の認識を強調した。

 残念ながら、同じ核問題でも、国民のイランに対する関心は、北朝鮮に比べ低いのが実情だろう。しかし、核問題についてはどの国に対してであれ毅然(きぜん)とした対応を取ることは、主要国の一員でもある日本の大きな責務だ。菅内閣には外交の主要課題の一つとして真剣に取り組んでもらいたい。それが北朝鮮に対しても、核や拉致の問題解決を促す間接的な重圧にもなるはずだ。

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