子育てを地域一体となって支える社会の実現を目指して、県は次世代育成支援行動計画の後期計画(2010~14年度)を策定した。少子化傾向に歯止めがかからない中、目標達成には自治体の努力とともに、就労の場確保とワークライフバランス(仕事と生活の調和)を図る企業の協力が欠かせない。
同計画は人口減少や核家族・少子化などの対策を進めるため、05年4月に施行された次世代育成支援対策法に基づく県の行動計画。前期計画の評価や社会状況変化を踏まえて、後期計画を策定した。
08年の千葉県の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に産む子ども推計値)は、1・29。以前から全国平均を下回り続けている。男女とも9割が結婚の意思がありながら、未婚化、晩婚化も進む。
30歳から34歳までの県内男性の未婚率は、1970年の11・7%から05年には49・1%に、25歳から29歳の女性も14・5%から60・5%に増えた。平均初婚年齢は年々上昇、08年は男性30・7歳、女性28・7歳。生涯未婚者も急増している。
後期計画では、県が市町村とともに、少子化対策だけでなく児童福祉、保健医療、教育、就労、男女共同参画などの分野でさまざまな施策を展開する。前期計画に比べ、多様な保育サービスの充実、児童虐待対策などの強化策が盛り込まれた。
計画を推進するには行政の取り組みだけでなく、企業の協力が不可欠だ。結婚や出産を機に退職する女性は相変わらず多い。長時間労働で結婚相手を見つけられない男性も少なくなく、結婚しても子育てする時間がない。厚生労働省の調査では、非正規雇用男性の結婚率は正社員の約半分にとどまる。
安心して子どもを生み育てられる社会の実現には、男女ともに仕事と育児の両立が欠かせない。特に、母親の子育てに対する負担感を軽減するために、子育てをする男性“イクメン”を増やさなければならない。
来年4月からは、従業員数101人以上の企業に対して、従業員の仕事と育児両立を支援する環境整備のための「一般事業主行動計画」策定が義務化される。企業が子育て支援策を競い、子育て家庭を地域で支えあえる社会をつくることが少子化の有力な対策ではないか。