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社説

三越伊勢丹の動向に注目 止まらない百貨店離れ


 大手百貨店の苦戦が続いている。主力の衣料品の販売低迷が響き、日本百貨店協会の発表によれば24カ月連続で売り上げが前年同月比を下回り、店舗の閉鎖も相次いでいる。最も象徴的な出来事は有楽町駅前のランドマーク「マリオン」の核店舗、西武・有楽町店の今年いっぱいでの閉店決定だろう。

 旧セゾングループが掲げた“情報発信型百貨店”の旗艦店とされた同店は、かつて有楽町、銀座の象徴だった「日劇」の跡地に1984年にオープン。食品部門を置かず、若い女性をメーンターゲットにした高級品をそろえた店舗展開が当時は斬新だった。

 しかし、90年代後半から海外の高級ブランドが競うように銀座のメーン通りに相次いで路面店をオープンさせると“本物”を求める顧客の足が徐々に遠のきだした。

 さらにネットショッピングの急激な普及による流通形態の変化。ユニクロやH&Mなどファストファッションと呼ばれる国内外のカジュアル衣料店の相次ぐ出店も業績悪化に拍車をかけたようだ。

 海外高級ブランドの方も消費者の節約志向の影響で、苦戦を強いられているようで、銀座の再開発ビルに入る予定だった某ブランドが入居をとりやめた。また昨年、銀座・中央通りに日本における旗艦店を構えていた別の海外ブランドが撤退し、その跡地にユニクロが出店した。

 西武・有楽町店の跡には大手家電チェーンとファストファッションの店が入ることになっている。ちなみに、昭和30年代に流行歌「有楽町で逢いましょう」で全国的に知られた有楽町そごうは、今では家電大手のビックカメラになっている。現在の流通の“主役”が誰であるかを如実に物語っている。

 生き残りをかけて大手百貨店同士の経営統合の模索も行われているが、経営方針や戦略の違いなど、互いの溝を埋めるのは難しく、先月末に高島屋と阪急阪神が統合断念を発表した。

 一方で08年に統合した三越伊勢丹が関西の中心地、大阪・梅田に来春新店舗をオープンする。大丸、阪神、阪急の老舗百貨店に加え、家電大手ヨドバシカメラの関西旗艦店が控える激戦区でどのような展開をするのか。百貨店再生のモデルケースとなり得るか注目したい。

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