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社説

揺るぎない決断に期待 沖縄・普天間移設問題


 唯一の被爆国として核兵器廃絶は国民の悲願であり、核テロ防止と核物質管理のための国際合意は今日的な喫緊の課題である。しかし、鳩山由紀夫首相率いる民主党を中心とした連立政権の当面する最大の外交課題は沖縄の米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設問題である。決着期限を5月末と明言している以上、米国との信頼関係のみならず国際信義上からも厳守しなければならないのは当然。鳩山首相と政権には「揺るぎない決断」が迫られている。

 ここで再びブレては政権存続にも赤信号がともるのではないか。しかし、これまでの鳩山首相の言動を振り返ると、さらに決着を先延ばししそうな気配がほの見える。これまで首相は自身の発言の重みに自覚的ではなかったからだ。

 戦後65年、北東アジア戦略上や、日米安保条約上からとはいえ独立した国家に他国の軍隊が常駐していることは異常。とくに沖縄に多大な犠牲を強いてきたことは紛れもない事実だ。小泉政権のころから日米同盟という言葉がひんぱんに登場したように思うが、その実態は対等な関係であったかといえば、大いに疑問がある。

 普天間問題の根幹は、大局的には、北東アジア情勢をにらみながら、できるだけ近い将来に国内からの基地撤去。現実的には、日常不断に危険にさらされている普天間飛行場周辺の住民の安全確保と騒音などからの生活環境改善ではないのか。

 もちろん、自民党政権の外交防衛政策、具体的には基地撤去への取り組みの不十分性は否定できない。しかし、政権交代を果たし、「県外移設」などさまざまに大見えを切った以上、少しは言葉に殉じて期待に応えてほしいものである。

 社民党が主張する国外のグアムやテニアン島が米国を納得させる現実的な意味を持つものであれば理想的だが、果たしてどうか。オバマ米国大統領と夕食の隣席を奇貨として、わずか10分間の会談に何ほどかの期待をかけるなど稚拙な外交と言わざるを得ない。腹案とされるが鹿児島県・徳之島の住民をも巻き込むのか。“八方美人”的な言動の前に早期基地撤去の条件を付け、いわゆる「辺野古案」という選択肢はなかったのだろうか。今は、鳩山首相の揺るぎない決断だけが問われている。

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