二酸化炭素やメタン、フロンなどの温室効果ガスの増加に伴い、海面上昇や砂漠化、食料不足など、自然環境と生態系への悪影響が深刻な地球温暖化。人間や動植物の生存にもかかわる身近な問題なのに、ほとんどの人にとっては置き去りにしがちな問題かもしれない。また、認識していても何から手をつけたらいいのかおぼつかないことも多いだろう。
2008年から続けられている環境省主催の3カ年事業「ストップ温暖化『一村一品』大作戦全国大会」が、2月に都内で開かれた。3年目を迎え、総計1394件の応募があり、学校、企業、自治体、NGO・NPOなど各都道府県の地区大会で選ばれた代表47団体は、それぞれの地域での特色ある活動をアピール。省エネやゴミ減量・リサイクルからバイオマスなどの新エネルギーやまちづくりの一環としての取り組みなど、いずれも創意工夫に満ちたものだった。
千葉県代表の流山市美田自治会は「グリーン・ぐりーん大作戦」。夏を涼しくする植物によるグリーンカーテンの普及と、自家用車の利用を減らすための「ぐりーんバス」利用拡大へ向けた地域ぐるみの活動を寸劇形式で発表していた。最優秀賞を受賞した鳥取県北栄町の「風が運ぶ贈り物~小さな町に新エネ・省エネを詰め込んで~」は、自治体直営で国内最大規模の風力発電所による自然エネルギー活用。そのほか、飲食店と家庭から出される使用済み食用油を回収して軽油代替燃料を製造したり、都市の中心部に8千平方メートルの里山を作りコミュニケーションの場として一般公開するなど、ユニークな発想や多彩な試みが目立った。
各地での取り組みを見ていると、地球温暖化防止をめぐる優れた活動の発信や環境意識の高まりのみならず、それぞれの土地柄を生かした地域力の底上げであったり、住民同士の輪を強め合うきっかけとなっていることに気付かさせられる。
たとえ地球規模のことでも、郷土に対する愛情や誇りから住民自身が身近な問題として認識することで、より活動が実を結びやすいものとなるのだろう。多様な発想と経験を共有することが、今後の温暖化防止や地域活性化に向けた相乗効果となるはずだ。