「焼却ごみ3分の1削減」に取り組む千葉市は、分別、排出ルールを守らない者への罰則を盛り込んだ指導制度の創設を、市廃棄物減量等推進審議会に諮問した。答申を経て条例改正、来年4月の施行を目指している。指導、勧告、命令を重ねても改善がない場合、過料2千円を科すもので県内初、政令市では横浜市に次ぐ取り組みとなる。
ルール違反を抑止し、不公平感が生じるのを防ぎ、ごみの分別徹底、減量促進につながることを期待したい。同時に、ルール周知に向けたよりきめ細かな対応を望みたい。
同市は、2007年度から16年度までの10年間に、焼却ごみ3分の1(約10万トン)削減を目指している。実現すれば、現在3カ所ある清掃工場のうち1カ所を減らすことが可能で、建て替え費用など約200億円を節減できると試算。循環型社会の構築、地球温暖化防止への貢献にもつながる、とする。
09年度は、5月から不適正ごみの取り残しをスタート、10月には可燃ごみの収集回数を減らす一方、古紙など資源物の収集日を増やす収集体制変更に踏み切った。減量作戦は、着実に効果を生み出しており、12月末までに前年比で約1万1500トン減った。
しかし、排出日時を守らなかったり、分別が不十分など、違反ごみは後を絶たない。市は「真面目に取り組んでいる市民が不公平感を感じ、悪影響が懸念される」として、指導制度創設に着手した。過料の徴収が目的ではなく、違反の“横行”によって不公平感が生じるのを防ぐのが狙い、と強調する。「取り締まり」強化によって違反を抑止。軌道に乗り始めた分別徹底、ごみ減量にブレーキをかけることなく、一層の促進を目指している。
「違反防止、ごみ減量につながるのか」と効果を疑問視する意見もある。08年5月にスタートした横浜市の例をみると、09年10月までの1年半に「指導」は約6千件。このうち「勧告」に至ったのはおよそ30件で、「命令」になると3件に激減、「過料」が科されたのはわずか1件。市は「多くが改善されている」と“実績”を示す。
ごみ減量は、一人一人の地道な取り組みを積み重ねるしかない。理解が広がる契機になってほしい。