税金の無駄遣いを一掃するため、として行われた国の「事業仕分け」が注目を集めた。
政府の実施する事業の必要性の有無を判断、合理化することができないかなど精査を行うのが国の事業仕分け。公開の場で行われ、官僚の説明に議員が鋭い質問や反論を浴びせる場面がテレビ放映もされた。
「無駄」とされた事業のなかには、科学技術や文化の保存、発展にかかわるものもあり、有識者らから批判を受けた場面も記憶に新しい。
実際の削減効果以外にも、これが“密室”ではなく公開の場で行われたことで、国民にとっても政治や経済の動きを身近に感じる効果があったと評価できる。
そこでこれを契機に、各家庭でも「事業仕分け」を行ってみることは意義があるだろう。そもそも鳩山政権は「家計重視」を政策の柱としている。国の財政が疲弊していることが、事業仕分けを行った理由の一つだが、景気低迷は家庭にこそ最も強く影響しているからだ。
今年流行した物を探ることでも家計への影響が分かる。ガソリンの消費を抑えるため、ハイブリッド車が売り上げを伸ばした。所得減で外食の回数も減り、家庭でおいしい料理を味わうためにと、高価格の電機炊飯器も人気を集めた物の一つだ。
他にも2011年からの地上デジタル放送化に伴い、冬のボーナスで地デジ対応のテレビなどを買った世帯は多いだろう。
しかしこれらは本当に必要なものだろうか。所得が下がった現在、これらは「無駄な物」に分類されるのではないか。家庭での「事業仕分け」を行えば、数々の疑問がわくはずだ。
現在乗っている車を、あえて買い換えてハイブリッド車にする必要はないし、壊れていない炊飯器をごみにするのはエコロジーに反するだろう。
地デジ対応についてもそうだ。なぜ、地デジ化という国の政策で、アンテナやケーブルなど新たな設置の費用が各家庭の負担なのか。
子ども手当が新設される一方で、働く場所が確保されていないのに扶養控除や配偶者控除が廃止されるのはなぜか。
「家計重視」を政策の柱としている鳩山政権のはずだが、家庭の事業仕分けを行えば、その矛盾点があらわになりそうだ。