暦の上では冬到来だが、房総路の秋は11月の声を聞いて一段と深まった。「元気もりもり千葉の秋」。秋の観光キャンペーンも本番を迎えている。
自然豊かな房総の観光を主要産業の一つと位置づけて「観光立県」を目指す本県にとって、観光客の増加は観光振興と地域の活性化につながるだけに、喜ばしい。
「人を呼び込む」。そのための取り組みは、観光対策の最重要課題だろう。しかし、問題は観光客の88%を占めるといわれる日帰り客の対策ではないだろう か。2日でも、3日でも、1週間でも滞在してくれることが望ましいのは言うまでもないが、取りあえずは日帰り客を「確実に増加させていく」戦略を立てるこ とだ。まずは、とかく不便といわれる公共機関の整備を始め、マイカー利用客のための駐車場の整備やトイレ問題の解決など、観光客の目線に立ったきめ細かな 情報の発信を立ち上げてほしい。
それには地域が主体となり、観光客が求めているものを「地域づくり」の一環として整備していくことだ。「観光客の心をつかむ」には知恵と工夫がなにより必要なのだ。
秋は「スポーツの秋」でもある。日本山岳会千葉支部が2年かけて千葉県を南北に縦断する分水嶺の踏査に乗り出したという話題を本紙はじめ全国紙の各紙が取り上げていた。
山歩きといえば最近、内房線の浜金谷駅や保田駅などで、ファッションショーのような場面に出くわすことがある。カラフルなレギンス(タイツ)に巻きスカー ト姿。肩にザックを掛けた若い女性の姿を多く見かけるようになった。まるで雑誌のグラビアのようだ。彼女たちが目指すのがロープウエーもあり、東京湾など の展望に優れた鋸山。ここ数年来人気らしい。
今夏「富士山に登る女性が例年に比べて多かった」という話を聞いた。共同通信配信の『山登りに挑戦する若い女性急増中』の記事を読んだが、富士山では山小屋が足並みをそろえ、新たに女性用の更衣室を作るなど「女性に優しい」配慮が広がっている、と伝えていた。
千葉の山歩きは、これから冬、早春にかけてがベストシーズン。千葉の山を歩くハイカーも観光の「お客さん」ということを忘れないでほしい。