昔ながらの醤油(しょうゆ)ラーメンを半世紀以上にわたり作り続ける、東京杉並の名店「永福町大勝軒」。この店の味にほれこんだ店主が暖簾(のれん)分けを許されて、今からおよそ30年前、柏市内に開業したのが「大勝」である。柏を一躍ラーメン激戦区へと変え、今もけん引している千葉ラーメン界屈指の老舗人気店だ。店主の松草修平さんは、10年前に創業者の父から店と伝統の味を受け継いだ。基本の味はしっかりと守りながらも、素材の見直しや味の組み立てなど、改良を重ねながら老舗の味に磨きをかけてきた。
大きな丼になみなみと注がれたスープとたっぷりの麺(めん)。出来立てなのに、一切湯気が上がって来ない。スープの表面に熱々のラードが浮いていてふたの役割をしているのだ。そのふたをレンゲで崩すと熱気とともにふわっと立ち上がる煮干しの香り。トンコツやサバ節、カツオ節などの素材を大釜でガンガン炊き上げて、仕上げに九十九里白子産の煮干しをどっさりと投入する。さまざまな素材の旨味(うまみ)が詰まったスープは、営業終了後にこされて元スープとなり、翌日さらに素材が加えられて新たなスープが出来上がる。こうすることで日々スープの旨味が増して、一日では決してたどりつけない深い味わいになっていくのだ。そこに本家から取り寄せた無添加麺を泳がせる。小麦の素材感が香る優しい味わいの麺がおいしい。
親子三代で通う客もいるほど地元に根付く名店。カウンターには子どものために長さの短い割りばしも置かれ、そんな心配りが長年愛されている理由の一つかもしれない。
【交通】JR・東武柏駅より徒歩15分。電話04(7163)9480。
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