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千葉ラーメンの達人たち

■プロフィール
山路 力也(やまじ・りきや)
フードジャーナリスト・千葉拉麺通信主宰。著書にラーメンマップ千葉5など多数。千葉市在住。


素材に語りかける味作り 拉麺専科海空土(千葉市若葉区)


 常日ごろ「作り手の顔が見えるラーメン」を食べたいと思っている。それは店主のラーメンにかける熱い思いが込められた一杯。その人でなければ決して作ることができない唯一無二の味。そこには美味(おい)しさを越えた感動がある。
 
 千葉市若葉区にある「海空土」の店主楠田賢一さんが丼に込めた思いは「小さな子供でも安心して毎日食べられるラーメン」だ。きっかけはアレルギー体質だった息子にも「美味しいラーメンを食べさせたい」の一心だった。だから2002年の開業以来、化学調味料や添加物を使わず、天然素材の旨味(うまみ)を生かしたラーメン作りを続けている。
 
 素材は地元千葉産の煮干しや魚節をはじめ国産のものを厳選。その中でも極力アレルギーの元にならないような食材を使う。麺(めん)には添加物はもちろん鶏卵も使わず、なるとの着色料も合成色素ではなく天然色素を使う。メンマも出来合いを使わず、乾燥メンマを一週間かけて戻す。楠田さんの素材に対する姿勢には一切の妥協がない。
 
 そんな思いが詰まった一杯が「らー麺」(730円)。九十九里産の3種の煮干しに鰹節(かつおぶし)や鯖節(さばぶし)が足され、千葉県産丸大豆醤油(しょうゆ)を使用した醤油ダレが加わったスープは、異なる旨味が幾重にも層を成しレンゲを持つ手を休ませない。
 
 天然の素材を使用しているからこそ、味を安定させるためにはその日の素材の状態を見極め、味を引き出す高度な技術が不可欠。楠田さんは今日も素材に語りかけるように寸胴と向き合う。
 
 【交通】JR都賀駅から徒歩8分。電話043-251-6117。


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