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千葉ラーメンの達人たち

■プロフィール
山路 力也(やまじ・りきや)
フードジャーナリスト・千葉拉麺通信主宰。著書にラーメンマップ千葉5など多数。千葉市在住。


店主の自信がみなぎる一杯 13湯麺(松戸市常盤平)


 県内有数の桜の名所としても知られる「常盤平さくら通り」の路地裏にある「13湯麺」は、ラーメン好きなら誰もが知る名店。店主の松井一之さんは業界屈指の「麺(めん)の達人」として有名で、かつては大手食品メーカーで麺の研究開発に従事し数々のヒット商品を生み出していたが、入社して13年目となる1989年に独立した。
 
 ここ数年、ラーメン界では「自家製麺」ブームだが、この店では創業当初から自家製麺。小麦の特性を熟知し、全国の麺を食べ歩いた上で独自の製麺理論を完成させた松井さんが生み出す奇跡の麺は、しなやかでなめらかな食感としっかりした弾力も併せ持つ。足で生地(きじ)を踏んでコシを強くする「讃岐うどん」の製法を中華麺に応用した。こうすることで機械打ちとも手打ちとも違う、細麺ながら強い食感を生み出しているのだ。これほどまでにクセがなく素直で、かつ強烈な印象を残す麺を私は食べたことがない。
 
 その麺のすごさをストレートに感じたいなら、看板メニューの「湯麺」(420円)がおすすめだ。このラーメンにはチャーシューやメンマなどの具が一切乗らない。丼の中にあるのは、丸鶏の豊かなうま味をたくわえた黄金色のスープと自家製細麺、あとは薬味のネギのみという潔さで、チャーシューなどが欲しい場合は別皿でオーダーをするスタイルだ。そこには麺とスープだけでお客さんを満足させてみせる、という松井さんの自信があふれている。具が乗っていなからこそたどり着ける、麺とスープが織りなす奥深い新境地をぜひ体感してほしい。
 
 【交通】新京成五香駅から徒歩3分。電話047-389-0064。


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