年の瀬が近づいてきた。街ではクリスマスのイルミネーションが、光のシャワーとなってきらきら、一年で最も華やぐ時期となっている。今年一年を振り返ってどんな釣りの年だっただろうか…。入れ食いでクーラーボックスが満パイ。重たくて持ち上がらないこともあった。貧果やボウズに泣いたこともたびたび。一年の総決算として、最後くらいはいい思いをしたいもの。そこで当方とは相性のいい“五目釣り”なら大はずれはないだろうともくろみ、常宿の江見港「茂丸」へ駆け付けたのである。
同宿は新造船にしてから女性アングラーが増えてきている。当日も十五人の客のうち、三人が若い女性であった。
定刻の午前六時に船のもやいが解かれた。ゆっくりと進み、やがて定置網周りでエンジンのスロットルが絞られ、まずはイサキ狙いだ。
「ハイ、どうぞ。四五メートルから三五メートルを探ってください」。青木茂船長の合図で一斉にバトルの開始。
「さあ、食え」。期待を込めて仕掛けを海中に投じる。指示ダナに届き、シャクリを繰り返し、コマセの煙幕を張っていく。すると、四〇メートル近くで「ググ、ググン」のアタリ。慎重にリールを巻くと、再び「ググン」。タイ独特の三段引きに「やった!」。
第一投目から二五センチ超えのハナダイ。「いきなり大本命がきた。きょうは“絶好釣”かも…」とほくそ笑む。船中でもイサキやイナダが釣れ上がり、歓声がわいている。
船長はさらに沖合に船を進めた。ここは水深八五メートルで良型ハナダイの第一級ポイント。中深場なので電動リールがほしいところだ。
「三〇センチオーバーの“デコダイ”よ食ってこい」。祈りを込めてシャクリ続けるが、ハリ掛かりするのは中・大型アジばかり。ダブル、トリプルのヒットが続き、タルの中がアジで埋まっていく。早くも土産は十分である。
ポットの温かいお茶を飲み、一服してひと休み。そして、「今度こそお頭付きのビッグワンを」と船前に仕掛けを落とし着底。イトフケを取り、コマセを振って誘い上げると、いきなりサオ先が大きく曲がった。腰だめしてロッドを強く握り直すと、「グッ、ググーン」のものすごい引き。
問い合わせ、予約は本紙ニュース提供店「茂丸」(電話0470-96-1417)。
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