「千葉県には数多くの宝、言うなれば、ポテンシャルがある。千葉県が変われば首都圏、そして日本が変わる。日本一光輝く千葉県づくりのために、まい進したい」
知事就任後初めて臨んだ四月二十二日の県議会。森田健作知事は、本会議場でこぶしを振り上げ、高らかに所信を表明した。「チームスピリット」「千葉ブランドのセールスマン」「一切の利権政治と決別」…。刺激的なフレーズがちりばめられた演説をはじめ、新知事はこの一カ月、テレビやラジオにも多数出演し、“舌好調”に主張している。
“モリケン語録”は、知事選投開票日の三月二十九日、雪辱のバンザイ直後に思わず発した「青春の勲章は、くじけない心だ」の決めゼリフでスタート。一夜明けた会見では、戦々恐々とする県職員にメッセージを送り、「県民のためになることなら元気にやれ。チョロチョロするな」とハッパをかけた。
当選証書授与式(四月一日)の後の会見では「グジグジ言わないで一緒に応援してくれ。石橋をちょっとたたいて大丈夫だと思えば渡ればいい。崩れて落ちたら泳いで岸までいけばいい」と、公約実現への思いを森田節で披露した。
さらに同日実現した麻生太郎総理との面談では、公約に掲げた東京湾アクアラインの通行料値下げについて、「八百円にしてくれないならぶっ壊してくれ。土下座しろというならする」と直訴し、首相から前向きな回答を引き出した。
初登庁日(四月六日)には、職員を前に「かっこいい千葉県を一緒につくろう。お手並み拝見と思っている職員はいらない。熱い涙を流し、思いっきり笑い、叱咤(しった)激励するような同志になりたい」と熱血青春ドラマさながらに呼びかけ、「奉仕する原点を忘れるな。笑顔は最高のメーキャップだ」と締めくくった。期待と困惑、職員は複雑な表情を浮かべた。
一方、森田知事は自身が代表を務める政党支部の政治資金問題に関する質問については口をとがらせ、「文書で回答したい」「内容を精査し報告したい」と渋い表情。沈黙を決め込む歯切れの悪い対応も多々あり、野党の県議からは批判も噴出した。
新知事には、自分から「どんどんシュートを打っていく」“口撃”ばかりでなく、常に「ピチッと」説明責任を果たす姿勢も求められている。
(この企画は政経部・高橋行夫、石井敏之が担当しました)