新開発の培養土「美味メイク」を使って栽培したミニトマトの様子を見る石井社長
造園・園芸資材販売のアイ・エイチ・エス(匝瑳市)は今年、自社開発の培養土「美味メイク」と、培養土で栽培した野菜の販売を本格化する。美味メイクは細かく砕いた黒曜石を使って植物が根を張りやすいよう改良した土で、減農薬を実現し、簡単に高品質な野菜を育てられるのが特徴。栽培したミニトマトなどの野菜もブランド化する。
同社が自信を持って本格販売に乗り出すのは、石井一孝社長(60)が中心となって、造園資材を扱う中で得た知識を基に10年がかりで開発した培養土「美味メイク」。培養土に必要な堆肥(たいひ)や有機質に、細粒状に加工した黒曜石を約1割混ぜたのが特徴だ。
黒曜石の粒は主に、土壌改良や街路樹の植栽など造園用に使われている。粉砕して千度以上の高熱で焼くと、一粒一粒にほとんど水を吸収しない無数の微細な気泡が開く。美味メイクには特殊な技術を使ってさらに細かく加工した黒曜石の粒を混合。気泡が土の中で根を健全に成長させる空気の層の役割を果たすとともに、栄養を分泌する微生物のすみかにもなる。
枝豆やアスパラガス、ニンジンなど何種類もの野菜をプランターなどを使って試験栽培し、今の形にたどり着いた。特に植木鉢で栽培したミニトマトは味が濃く甘みのある実が採れ、成功を確信。「植木鉢は根を大きく育てるための高さがあり、軽い黒曜石の粒が風で飛ぶこともない」(石井社長)という。
美味メイクは農業技術普及センターや農業協同組合(JA)などを通じ、農業者や園芸が趣味の個人向けに販売する。参考価格は個人向けの場合、30リットル(1袋、12キロ程度)2370円。農家には栽培方法も公開し、美味メイクを使って栽培した野菜を「味ワン」の名でブランド化。国内だけでなく海外にも販売していく計画だ。石井社長は「地域の農家と協力し、おいしい野菜を世界に届けたい」と意気込む。
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