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忙人寸語

2010年8月22日

▼新幹線が開業したのは1964年。当時、小学生だったが、東京-大阪間をわずか3時間10分で結ぶ“夢の超特急”の誕生にわくわくしたものだ

▼数年後、中学校の修学旅行で初めて乗った。東京駅のホームで本物の車両を間近に見るのも、世界一と当時いわれた時速200キロ以上の猛スピードを体験するのも、すべて初めて。まさに興奮の連続だった

▼鳴り物入りで登場したその新幹線も、今や当たり前の交通手段の一つ。全国どこへ行くにも気軽に利用できる列車として国民生活に定着した。新幹線通勤という言葉すらあるくらいだ。新幹線にはその後、数え切れないほど乗ったが、あの修学旅行での感動を味わうことはできない

▼さて、出版界今年最大の話題となっているのが、アップル「iPad」の国内上陸に端を発した電子書籍をめぐる動きだ。ライバルのアマゾン社「キンドル」の動向や、迎え撃つ国内メーカーの対応など、今後の展開に目が離せない

▼はたして“夢の超書籍”となるかどうか、注目している。しかし、書籍の形態が現在の紙媒体から電子媒体へと完全に転換していくとも思えない。ページをめくるより画面をスクロールする方がはるかに面倒で、読書の楽しさも損なわれると容易に想像がつくからだ

▼紙の書籍が市場から消え、図書館でしか読めないという未来社会は来ないでほしいと願っている。

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