▼うだるような猛暑の日々が続く。熱戦を繰り広げてきた高校野球千葉大会もいよいよきょうが決勝。成田、東海大望洋両校には悔いを残さぬ戦いを期待したい
▼炎天下の球場で汗をいっぱいかき全力でプレーする球児たちの熱闘をテレビ観戦しながら、ひたすら汗まみれでアルバイトに明け暮れていた学生時代の夏休みを思い出した
▼情報誌などまだ少ない時代で、職選びはもっぱら学生課の窓口。貧乏学生にはどれくらい稼げるのかが最大の選択基準。仕事が多少しんどいことは覚悟の上で、高賃金がもらえる土木関係などの肉体労働を選ぶことが多かった
▼とはいえ、格別、体力に自信があったわけではない。あるいは当時の愛読書、家業の土木建設会社で肉体労働の日々を送る若者を主人公にした中上健次の小説「枯木灘」の世界にあこがれたのかもしれない
▼仕事への好奇心も手伝っていろいろな会社で働いたが、バイト口の大半は無名の中小企業だったから選ぶのは運次第。バイト学生もちやほやしてくれるような家庭的な雰囲気の職場は居心地がよく、短期のつもりが思わぬ長期のバイトになったりもしたが、逆に文字通りの三日坊主に終わる不運なケースもあった
▼日給や週給でもらえるバイト代を楽しみに暑い中、毎日汗を流して働く。若いころにしかできない貴重な経験だったと、数十年後の今つくづく思う。