▼「バブル経済崩壊の負の遺産を清算しなければ、力強い経済成長は望みにくい」。内閣府は23日公表した2010年度経済財政白書で、日本経済は輸出と経済対策によって持ち直し局面にあるものの、需要不足によるデフレ状況から脱しきれていないと断じた
▼バブル期に竹下内閣が全国の市町村に気前よく1億円を支給した「ふるさと創成事業」も今は昔。株価と不動産が右肩下がりに転じたバブル経済崩壊から20年
▼この間に景気対策と税収穴埋めに乱発した国債は約900兆円に積み上がり、先進国では財政状況が最悪レベルの借金大国になった
▼白書は09年の失業率5・1%のうち、2%程度は需要不足が要因と分析。長期失業者の増加は若年層に偏っており、バブル崩壊後の調整の長期化が構造的なデフレ体質をもたらしたと指摘する
▼労働者側から見れば、需要不足とデフレの要因は所得と雇用の低迷にある。所得が上がり雇用が安定すれば、車や住宅など個人消費は上向く。参院選が終わり、不毛な政治抗争をするときではない。与野党ともに成長のキーワードでもある規制緩和、技術革新、新成長分野の創出に知恵を出し合うべきだろう
▼猛暑続きで県内のビアガーデンやプール、海水浴場はにぎわい、エアコンなど夏物商戦も活況だという。熱中症や水の事故は心配だが、暑さを景気回復への追い風と受け止めたい。