▼地球上最古の生命化石は、オーストラリアの約35億年前の地層から見つかった藻類の化石。千葉市中央区の県立中央博物館で開かれている企画展「海藻-35億年の旅人」で紹介している
▼サブタイトルは「それは生命をつたえるものがたり」。世界最大級の海藻ジャイアントケルプなど約200点の実物標本を展示。環境の変化に対応し、多様な進化を遂げてきた海藻の35億年の歴史をたどりながら、人間との密接な関係、共生にも焦点を当てている
▼日本人は最も海藻を活用する国民として知られる。ノリ、ワカメ、テングサ、コンブなど身近な食材は多い。さらに、化粧品や建築資材の原料としても古くから利用してきた
▼日本の中でも三方を海に囲まれた千葉県は、最も海藻が豊富で、活発に利用する地域の一つ。房総半島には約600種が生育し、25種類以上の利用が確認されている。「ノゲノリ」や「ハバノリ」は特徴的だ
▼「光合成を行う海藻は、環境面でも大きな役割を担っている」と展示担当者。地上の緑はもちろん大切だが「地球の7割は海。もっと海藻に目を向ける必要がある」と指摘する
▼きょう19日は「海の日」。「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う」日とされる。海藻展を見ながら、豊かな「海の幸」を利用できる喜びを実感するとともに、この「幸」を絶やさず、継承していく責任を感じた。