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忙人寸語

2010年7月5日

▼アイドルの世界はもちろんのこと、アニメの登場人物からフィギュアやコスプレまで、「かわいい」文化とも呼ばれる現象が拡大している。主役として浮かび上がるのが「少女」たちだ

▼地元の普通の女の子をモデルに撮影した無料ファッション誌が全国各地で発行され、品切れになるほどの人気という。「千葉美少女図鑑」も第2号が出たばかり。ページをめくれば、物おじしない自己主張と蠱惑(こわく)的なまなざしに出会う

▼さらに町おこしに美少女イラストを利用する地域も出てきたりとひっぱりだこ。いつの時代でも、物語の主役やモチーフとして取り上げやすい世代なのかもしれないが、現実社会ではかつてない注目度のようだ

▼今春、東京・上野で開かれた若手作家の登竜門とされる美術展「VOCA展」でも「少女」が話題になった。作品の傾向を表すキーワードの一つとして選考委員から指摘があり、大賞をはじめ受賞作品のほとんどに目立っていた

▼「少女」たちの軽やかさと不安定さの魅力、あるいは未成熟で変容を予感させる何か。作品の中の彼女たちは、揺らいで浮遊するように描かれ、虚構と現実の間に連想を誘った

▼街に、メディアに、そして社会全体にあふれる「少女」たち。若さは、それだけで十分に輝いて見えるのだが…。存在感を増すのは、とらえがたい時代の空気を伝えているようでもある。

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