▼黄色い花が綿毛になり、風に乗ってどこまでも種を運んでいく。そんなタンポポのように歌声を届けたいと、活動を続けてきたタンポポ児童合唱団(千葉市花見川区、大瀧秀子代表)が、4月末で解団する
▼「子どもの時に子どもの歌を」をモットーに27年。大瀧さんは、日本語の美しい発音、歌詞を大切に心を込めて歌う、あいさつに始まる礼儀-などを重点に指導。老人ホームや病院を積極的に訪れ、美しい童謡を披露した
▼しかし、10年ほど前から団員集めが難しくなり、大瀧代表は「このままでは『タンポポ』の質、レベルが維持できなくなり、期待を裏切ることになる」と判断。「最高の歌声を残し、勇気を持って退く」と決めた
▼最後の団長を務める17歳の女子高校生2人。「家族のような仲間との別れはつらい」としつつも、「先輩たちの分も含め精いっぱい歌う」と、来月4日の最終コンサートに向けた練習の先頭に立つ
▼昨秋、発売したファイナルCDに納められた曲「タイトル」は、大瀧代表(筆名・サノ芳春)の作詞。その最後の一節は「そこに別れはあるけれど『幸せ』という名のタイトルで感謝をこめて演じたい」
▼「歌と一緒に、生きる上で大切なものをいっぱい学んだ」。団長2人は、涙ぐみながら感謝の言葉を口にした。タンポポの種は、着地した場所でまた花を咲かせるに違いない。