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忙人寸語

2010年3月8日

▼ISO12800という表記を3カ月ほど前から、新聞や雑誌の広告でよく見かけるようになった。国産メーカーの最新上級デジタルカメラの常用撮像感度の上限のことで、フィルムカメラ世代にはASA12800と表記した方がしっくりとくるだろうか

▼デジタルカメラがプロの世界にとどまらず、一般にも広まるようになって約10年が経った。当初はノイズが目立たずに色のバランスが破綻(はたん)しない、つまり鑑賞に堪えうる画像はISO800ぐらいが限界だった

▼その後、撮像素子の多画素化と高感度化は驚くほどの勢いで進み、2007年には6400の機種が登場し、翌年の北京五輪で屋内競技の撮影に威力を発揮したことは記憶に新しい

▼そして1日閉幕したバンクーバー五輪では12800を使用できる機種が大活躍。メーカー関係者から聞いた話では、夜間に決勝が行われたモーグルの上村愛子選手の取材などに大きな威力を発揮。これまでとは別次元の写真が撮れたという

▼ちなみに東京五輪のころのカラーフィルムの感度は高感度でも100。1600が登場するのは約20年後のロサンゼルス五輪。デジカメの進化の早さが分かろう

▼技術の進歩は、難しい条件下の撮影を手軽なものにしたが、数多くの仏像を長時間露出で撮り続けた故・土門拳さんのような執念の写真家は生まれにくくしてしまうかも知れない。

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