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忙人寸語

2010年2月26日

▼馬齢を重ね、50を大きく超えて、60に手が届くようになると、新聞などを見ては「そうか、きょうはそんな日だったのか」と過去や歴史的事件、自分が担当した出来事などを思いだしたりしがちになる

▼先日、所用で成田空港に行った折、4千メートル滑走路北側の「さくらの山」と呼ばれる小高い丘に立ち寄った。ちょうど日暮れ時。ターミナルビルが明るく輝き、ジャンボジェット機などが次から次へと舞い上がっていく

▼そんな飛行機を見上げながら語らう若い人も多く、「おじさんの来る場所ではないな」と早々に退散した。桜の木が植栽され、花の季節にはさぞかしきれいな所だろう

▼デートスポットのような「さくらの山」。ここに団結小屋「駒井野とりで」があったことなど、今ではだれが知っているだろう。団結小屋は空港反対派の闘争拠点として建設。最も多い時には30カ所以上あった

▼新米記者のころ、京成成田駅前にあった旅館を借りた現地取材本部に泊まり込んだ。早朝、ガンガンガンとドラム缶が鳴る。燃える古タイヤの黒煙で太陽が黒く見えた。デモ隊と機動隊が衝突。犠牲者も出た。そんな現場に立ち会ってきた

▼運動の象徴的な団結小屋「天神峰現地闘争本部」の撤去と明け渡しを求めた訴訟で千葉地裁は25日、請求を認める判決を言い渡した。今は大規模な衝突も減り、反対闘争を知らない県民も増えた。

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