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忙人寸語

2010年1月28日

▼日本経団連の御手洗冨士夫会長と連合の古賀伸明会長ら労使の首脳が26日、都内で会談し、今年の春闘が事実上、幕を開けた

▼景気動向と雇用情勢の厳しさを反映し、連合はベースアップ(ベア)要求を早々に断念。今春闘は定期昇給と雇用の維持をめぐる攻防となるようだ

▼春闘といえば、かつてはベアが最大の争点。労使の交渉も現在に比べ対決ムード濃厚で、交渉がもつれ、労組側がストライキ権を行使する局面もしばしば。鉄道やバスなど交通機関がストップすることもまれではなかった

▼労組側からすれば、実力手段に訴えることで、世論の関心を引き、要求を通すというのが狙いだった。現代の感覚では、「労組側の横暴」と世論の反発を招くのは必至だろうが、当時は社会も「ストもやむを得ない」とある程度は許容していたように思う

▼しかし時代は変わった。かつては「保守対革新」という政治的な意味も帯びていた春闘も、東西冷戦の終結により、純粋に経済的な要求に焦点を絞っての攻防の場となった。連合が自民党など保守政界とも一定の対話のパイプを持っていることに、全く抵抗はない。社会がそれだけ成熟してきた証左だろう

▼その連合といえば、政権与党の民主党が最大の支持組織とする存在。一方、財界が従来大きな後ろ盾としてきた自民党は下野。政権交代は今春闘にも微妙に影響しそうだ。

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