社説

信頼回復と公約の実行を 野田内閣1カ月


 本県選出国会議員として初の総理大臣誕生と野田内閣発足から1カ月がすぎた。野田佳彦首相は、野党が待ち構えていた臨時国会や日米首脳会談などを「安全運転」で乗り切った。増税路線をめぐる賛否はあるものの党内融和も一応図られており、政治の信頼回復と公約実現を果たしてもらいたい。  内閣発足直後の内閣支持率は62%。1カ月後は54%に落ち込んだが、なお高水準。地味で低姿勢、実直そうなイメージが好感を与えているのだろう。「死の町」発言に伴う経済産業相の交代もあり、順調とは言えないものの無難なスタートを切った。  行き過ぎた「トップ主導」と「官僚排除」で失速した菅直人前首相と異なり、野田首相は閣僚や党執行部人事でバランスに配慮。事務次官会議を存続させた上に、民主党の政策調査会に権限を持たせて法案の事前審査制を導入するなど鳩山、菅政権時代からの軌道修正も進めた。  初の臨時国会では、所信表明で東日本大震災からの復旧・復興と経済危機対応、財政再建と経済成長の両立を目指すことを強調。復興と社会保障の財源確保へ増税路線を堅持する方針をあらためて示した。  野党が多数を占める参院では政策や政治とカネの問題で厳しい“洗礼”も浴びたが、首相は増税について「国民に厳しいことをお願いしなければならない場面でも逃げずにやりたい」との姿勢をみせた。日米首脳会談ではオバマ大統領から普天間飛行場移設の進展も迫られたが、大統領は会談後に「彼とは仕事ができる」と話したという。  野田政権の当面の課題は、本年度第3次補正予算編成と復興財源を賄う11兆2千億円の臨時増税の開始時期と期間の明示に加えて、これから本格化する来年度予算編成だろう。政権内ではねじれ国会を踏まえて、公明党との協力関係構築を探っている。構築できれば、政治をより前進させられる。首相自身の発信力も問われており、「余計なことは言わない」という姿勢を改めることも必要だ。  首相は9月28日の参院予算委員会で、自民党の猪口邦子氏(千葉選挙区)から県選出国会議員としての抱負を問われ「千葉県民から『野田が首相になって良かった』と思われる実績を作りたい」と述べた。有言実行内閣を目指してほしい。
県内ニュースの記事全文は紙面をご覧ください。 千葉日報を購読する
  •  
  • 全 16 ページ中 1 ページ目
  • ››

千葉日報ご購読お申し込み

当ホームページの記事、画像などの無断転載を禁じます。すべての著作権は千葉日報社および情報提供者に帰属します。

Copyright (c) CHIBA NIPPO CO.,LTD. All rights reserved.