「お節に飽きたらカレーもね!」。子どものころ、こんなテレビCMが正月によく流れた。年を重ねた今は、季節の変わり目を祝うごちそうに飽きることなどないが、いかんせん胃袋が小さくなった。毎年末、近所の魚屋で仕入れる冷凍タラバガニはかなりの本数の美脚がひとパックになっており、食べ残る。そこで思いついたのが、ぜいたくなコロッケだ。
むろん揚げたてを賞味。俵型の真ん中にナイフを当てる。程よい弾力に食味の期待は高まる。熱々の半分を口中に投じれば、ハフハフと息で冷ます状態に。ホワイトソースの洋の味が、お節の和の味になれた舌に新鮮だ。白ワインでソテーしたタラバ肉のふっくら感を心行くまで楽しんだ。
物の本によると、タラバはヤドカリの仲間で、足がカニの10本より2本少ないという。初めて知った。本来の意と違うが、やはり残り物には福がある。豆知識も合わせて、“福酌”とする。
【材料(6個分)】
タラバガニむき身150グラム、バター大さじ2、小麦粉同4、牛乳300ミリリットル、白ワイン大さじ1、顆粒コンソメ小さじ1、塩・コショウ適宜、小麦粉、溶き卵、パン粉適宜。
【作り方】
(1)カニをほぐし、白ワインで軽くソテーする。
(2)鍋にバターを弱火で溶かし、小麦粉を加える。粉っぽさがなくなるまで木ベラでこがさないように混ぜる。
(3)(2)に牛乳を少しずつ加えトロリとするまで混ぜ続ける。顆粒コンソメ、カニの身を入れ、塩・コショウで味を整える。
(4)(3)の粗熱を取り、冷蔵庫で1時間寝かせる。6等分に成形し、小麦粉、溶き卵、パン粉の順につけ、180度の油でキツネ色に揚げる。