一つの誤解から生じた中国人父娘の心のすれ違いと和睦(わぼく)までの道程を繊細なタッチで描いた映画「千年の祈り」(11月14日公開)の試写を見て、あらためて親子関係の難しさを感じた。血のつながりゆえ愛憎深いからだろう。その点、料理人の手による料理の親子関係は当事者?の余計な感情を一切挟ませないため、良好となる。
はらこ飯を初めて食べたのは、ご当地の仙台城跡(宮城・仙台市)だった。伊達政宗の騎馬像の下、駅弁を広げ、1・5人前をペロリと平らげた。もう10年以上も前になるが、味の印象は鮮明に舌の記憶に残っている。
この料理は良質なサケとイクラさえ手に入れば、存外簡単。外食したら高価なイクラを自宅なら炊き込みご飯の上に“いくら”でも載せられる。サーモンピンク、イクラのルビーレッド、三つ葉のグリーンの色彩美で、椀(わん)の中は秋深し。両者の関係をより良好にするため、事前の小酌は記すまでもない。
【材料(2~3人分)】
塩鮭(甘塩)一切れ、生イクラ200グラム、しょうゆ大さじ2、酒大さじ1、三つ葉適宜。
米2合、だし汁200ミリリットル、調味料A(酒大さじ1、薄口しょうゆ大さじ1/2、塩小さじ1/4)。
【作り方】
(1)イクラをほぐして分量のしょうゆ、酒に浸ける。(一晩置くと味がなじむ)
(2)塩鮭は焼いて丁寧に骨と皮を取り除き、ほぐしておく。
(3)炊飯器に米、調味料Aで味を調えただし汁を入れ、堅めに炊く。
(4)炊き上がったらほぐした鮭を入れてさっくりとまぜ合わせる。
(5)器に盛り、イクラのしょうゆ漬け、三つ葉を載せる。