クリスマスの定番料理は七面鳥の丸焼き(日本ではロースト・チキンが一般的)。しかし、そればかりでは芸がないゆえ、今年の聖夜は定番を変えてシーフード料理はいかが?白ワインとともに、少しぜいたくな大人の時間が楽しめる。
鍋で蒸された熱の圧力によって、二枚貝がパカリと大口を開く。平たい長楕円(だえん)形の殻の中に乳白色の身。これは手で食すのがよい。白ワインの芳香が鼻こうをくすぐり、舌が身のふっくらとした感じを覚える。噛(か)めば、ほとばしる海のエキスとタカノツメの辛み。殻に残ったスープも残らずすする。この動作の反復で、いつの間にやら殻の山。“洋酌”も同ペースになるのだ。
「映画とたべもの」(ぴあ刊)を読んだ。映画評論家の渡辺祥子さんが、映画を見ながら関心を持った食事シーンを収めている。物語を忘れても、不思議と登場した食べ物は覚えている。記者も同感だ。18日公開の台湾映画「モンガに散る」では、屋台で売られていた鶏モモ焼きがとても気になった。やはりクリスマスは丸焼きか、と定番に逆戻り。いやいや別の物と心揺らいで、今回のお勧めが決まったのである。
【材料(2人分)】
ムール貝1キログラム、白ワイン100ミリリットル、オリーブオイル大さじ2、ニンニク、タカノツメ各適宜。
【作り方】
(1)ムール貝は塩水に15分つけておく。
(2)たわしできれいに洗い、足糸(ヒゲようのもの)を貝の口方向に引き抜く。
(3)鍋にオリーブオイル、スライスしたニンニク、タカノツメを入れ、香りが出るまで弱火でいためる。
(4)(3)にムール貝、白ワインを入れ、強火で約3分蒸す。貝が開いたら出来上がり。