名前の由来は「父ちゃんでも簡単に作れる」や「ちゃんちゃんと手早くできる」など諸説あるそうだ。要するに手間いらず。ただし下準備が大切。小骨を丁寧に除いておかないと、野菜と混ぜた熱々の身をガブッとやれないからだ。
上質のサケが遡上(そじょう)する河川に乏しい地元で、たまたま東北産の生の半身を手に入れた。サーモンピンクの超一級品を無残な切り身にするのは惜しい。ならば「ちゃんちゃん」と調理した。
食感の妙が楽しめる。みそダレに絡まったサケは脂が溶けてフンワリ、タマネギやモヤシなどの野菜は水分を残しシャッキリ。上下の歯が味と音の喜びを奏でる。ピリリと舌を刺激した七味をビールで流せば、必ずお代わりの皿を出す。
ものの本によると、サケの語源はアイヌ語の「シャケンベ」(夏の食べ物)のほか、身がサケやすい、色の朱(あけ)がなまったなどいろいろ。そんな予備知識も仕入れ、最後は鉄板の上に残った具材と白米を強火でいためたチャーハンといこう。胃のスペースを空けておくため、中酌にとどめた。
【材料(2~3人分)】サケ半身の1/2、キャベツ2、3枚、モヤシ1/2袋、タマネギ1/4、バター10グラム、みそ大さじ2、酒小さじ2、みりん同2、しょうゆ同1
【作り方】
(1)サケは塩コショウを振り、キャベツはひと口大、タマネギはくし型に切っておく。
(2)分量のみそ、酒、みりん、しょうゆを合わせ、みそダレを作る。
(3)鉄板の上でバターを熱し、皮目を下にサケを入れ、周りに野菜を並べてふたをして蒸す。
(4)八分ほど火が通ったらみそダレをかけ、よく混ぜる。