千葉ラーメンの達人たち

■プロフィール
山路 力也(やまじ・りきや)
フードジャーナリスト・千葉拉麺通信主宰。著書にラーメンマップ千葉6など多数。千葉市在住。


伝説のラーメン店が奇跡の復活 らーめん超ひがし皐月(松戸市新松戸)


 不況の時こそラーメン業界は強いとよく言われるが、実は毎年のように新しい店が生まれては消えていく生存競争が激しい。ここ数年の大不況はラーメン界も例外ではなく、多くの人に惜しまれつつ暖簾(のれん)を下ろす店も少なくない。そしてそのラーメンは思い出の中にだけ残っていくのだ。そんな中、奇跡的に復活した名店がある。全国のラーメン好きがこよなく愛した店。それが「ひがし」だ。

 店主の東範之さんは脱サラ後に馬橋でラーメン店を開業。ラーメン好きや地元のお客さんに愛され人気店となった。しかし、道交法の改正などで、駐車場問題が厳しくなったこともあり閉店。誰もがもうあの味を食べられないのかと悲しんでいたが、周囲の人たちの応援もあり今年新松戸に新たな店名を掲げて再オープン。以前とまったく変わらぬ味でファンたちを魅了している。

 丸鶏の旨味(うまみ)あふれるスープに大量の煮干しを加えた和風醤油(しょうゆ)ラーメンも人気だが、この店ならではの一杯が「のりしお」だ。くっきりとした輪郭のある塩スープに浜名湖産の青海苔(のり)が力強い風味を与える一杯は、その個性的な味もさることながら、丼の周りにぐるっと浮いた青海苔のビジュアルも、一度見たら決して忘れることはないだろう。

 新しいひがしの厨房(ちゅうぼう)には東さんの姿と手伝う息子さん。ホールにはにこやかに迎えてくれる奥さんと、うれしそうなお客さんたちの笑顔。あの時と変わらぬ空間がまた帰ってきた。

 【交通】JR新松戸駅より徒歩7分。電話047(346)0150。


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