千葉ラーメンの達人たち

■プロフィール
山路 力也(やまじ・りきや)
フードジャーナリスト・千葉拉麺通信主宰。著書にラーメンマップ千葉6など多数。千葉市在住。


豪快さと繊細さを併せ持つ一杯 ちばから(市原市西国分寺台)


 ここ数年ラーメンの世界で流行しているのが、たっぷり盛られた野菜に背脂のパンチが効いたスープ、さらに通常の2倍の量はある極太麺という、いわゆる「ガッツリ系」のラーメン。長引く不況も手伝ってか、若者を中心に幅広い客層の支持を受け、専門店はもちろん普通の店でもメニューに加えるなど、もはやブームを超えた感すらある。そんなガッツリ系メニューを県内でいち早く出して人気を博しているのが、市原にある「ちばから」だ。

 ご主人の長谷川誠一さんは、子供のころから東京三田にあるガッツリ系の名店「ラーメン二郎」の洗礼を受けて育ち、系列店で修業を重ねて独立した。修業先の味とスタイルを受け継ぎながらも、オリジナルの味と斬新なアイデアで連日行列を作るラーメンは見た目の豪快さと裏腹に、その味わいは実に繊細で奥深い。骨と油のうま味をしっかり乳化させたスープは慎重に温度管理され、臭みやしつこさがまったくない。自家製のストレート麺はグルテンの生成が壊れないよう玉にせず真っ直ぐな状態で管理され、チャーシューは常に温めて提供するなど、丼の中のすべてに神経が注がれた一杯は、一口食べたらうならずにはいられない。

 流行のガッツリ系とは一線を画した麺とスープ。他の店にはまねできないオリジナルの味を求めて、ご主人はきょうも厨房(ちゅうぼう)に立つ。オープンして7年、行列店が多い市原で人気店の称号は得た。いつかは都内など他県に出店して勝負したいと目を輝かせる。その時のために、この店は『千葉から』始まったということを店名に刻んでいるのだ。

 【交通】小湊鉄道上総村上駅より徒歩15分。電話0436(23)8807。


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