最近ホテルやデパートなどのトイレ・洗面所がきれいになった。
トイレの便座に腰掛けると、ちょうど目の前に「センサーに手をかざすと洗浄の水が流れます」と書かれている。用が終わって背後にあった何やら怪しげな光を放つところに手をかざした。しかし水は一滴も流れなかった。私は焦った。「これ、センサーでしょう?」と思いながら手の平を近づけたり離したりして何回も試したが水は出ず、あきらめてトイレから出ようとした。ドアに手をかけると勢い良く水が流れた。「ドアノブに手を触れると…、が正しいんじゃないの?」と内心面白くなかった。最新式の物を使うときはいくらか緊張するものだ。ましてやトイレを流さないままでは恥ずかしい。水が出てほっとした。
最新式の洗面所は、わが家のように水道の栓を捻るのではなく自動洗浄式だ。ただ手を出せばひとりでに水が手の上にかかる仕組みになっている。それでも先日の病院で使った手洗いはむずかしかった。手を出しても水が出てこない。手を近づけたり離したりしたが出ないので、やっぱりどこかを押すのかとあちこち触ってしまった。病院の洗面所だ。どうしても早く手を洗いたい。そうしているうちに勢いよく水が出てびっくりしてしまった。
このごろ病院では受付・会計で患者の名前を呼ばなくなった。個人情報を守るためだろう。番号札をくれる。その番号が電光板に出ると、患者自身が自分で自分の診察券を機械に通す。すると「いくらです」と出るので、その金額を機械に入れる。領収書が出て診察券が戻ってくる。これは確かに「自動だなぁ」と苦笑してしまう。
いったい自動とは何だろう。自ら動く、という字を書く。人の手も借りずに?それはうそだ。わが家から徒歩三分の所にスーパーがあって、スーパーの入り口前にはメーカーごとの自動販売機がずらりと並んでいる。ジュース、お茶、コーヒー、清涼飲料水、たばこの類だ。そのたばこの自動販売機にたばこを入れるのは、スーパーの薬局のお兄さんだった!開店前にせっせと詰め込んでいるのを見たのだ。客が硬貨を入れボタンを押すと出てくるたばこ。販売機の秘密を見た気がした。・・・