私の小倉台日記

■プロフィール
勝山朗子(かつやま・あきこ)
  小説家、エッセイスト。房総文化懇話会会員。文学サークル『槙』同人。共著に『千葉児童文学選集』『槙・文学選集1・2・3』『何がそんなに…』など。千葉市在住。


座っておしっこ


 水まわり商品のメーカTOTOの調べによると、座っておしっこをする男性が増えているという。驚いた。男性は立ってするものだと思い込んでいたから。

 アンケートは二十代から六十代の男性五百人に聞いている。それによると「自宅で洋式便器に座って」と答えた人が五七・二%もいる。五年前の同じ調査では「座って」は二三・七%だったという。どうして座ってする人が増えたのだろう。

 私の想像だが若いお母さんが男の子におしっこの躾(しつけ)をするとき、座ってすることを教えたのではないか。小さい子に立っておしっこをさせるのはむずかしかったのかもしれない。お母さん自身が男ではないのだから。そういうお母さんが年々増えていったら、座っておしっこをする男の子が増えて現在に至った、ということかもしれない。

 偶然にも最近のわが家では、夫に座ってすることを勧めている。理由は、夫だけには限らないが、排尿直後の血圧は急激に下がるということを知ったからである。夫は時どき血圧が下がることがあるので倒れたら大変、安全のために座るように言っているのだがなかなか実行してくれない。

 もうひとつの理由は、足元がしっかりしない夫が立ってすると、便器の回りを汚すからである。トイレの掃除は妻の仕事だから仕方がないとしても、しょっちゅう汚されてはかなわない。

 大昔、酒に酔った父がトイレを汚していた。トイレまでは辿り付くのだが間に合わない。便器の外で用を足してしまう。それと同様のことが酔っていなくても年をとれば起こり得るものだ。さあ、男のトイレの躾は母親か、はたまた妻か。


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