御木平輔のミュージカルランド

■プロフィール
 御木平輔(みき・へいすけ) 音楽専門誌「ミュージックフォーラム」編集代表。主な著書は『ミュージカル手帳』(心交社)、「宝塚歌劇名作・傑作全演目事典平成編(講談社)、「新ミュージカル手帳」(心交社)、「ひばり模様」(七賢出版)など多数。南房総市千倉町のかやぶき屋根の家に住んでいる。


大人気の仏版「ロミ&ジュリ」 ロミオとジュリエット(宝塚歌劇団・雪組) 新トップ音月桂、東京お披露目


 シェークスピアの悲恋の名作といえば「ロミオとジュリエット」だ。舞台に映画にマンガに…、数限りなく表現されてきた。今回、ご紹介するのは、2001年にフランスで初演され絶賛を博し、その後も世界各地で次々と上演されている大人気のフレンチ・ミュージカルである。作詞・作曲はジェラール・プレスギュルヴィック(舌を噛みそう…)。ほぼ全編、ロックやシャンソン風味などで味付けされ美味しさ格別。昨年、星組選抜(主演=柚希礼音)で日本初お目見え、大阪、博多で上演し話題を呼んだ。今春、東京初上陸である。ロミオを演じるのは雪組のニュートップスター音月桂。宝塚版の潤色・演出は小池修一郎だ。

 ≪イタリア。モンタギュー(飛鳥裕)家とキャピュレット(一樹千尋)家の対立が激化。ある日、モンタギュー家の一人息子ロミオ(音月桂)は親友のマーキューシオ(早霧せいな)やベンヴォーリオ(未涼亜希)と共に、キャピュレット家の仮面舞踏会に忍び込んだ。ロミオはジュリエット(舞羽美海/夢華あみ)に逢った瞬間、心を奪われた。その夜に愛を告白し、翌日には結婚という素早さ。だが帰り道、親友のマーキューシオがジュリエットの従兄ティボルト(緒月遠麻)に殺された。憤ったロミオはティボルトを殺害。悲しみに暮れるジュリエットと一夜を明かしたロミオは町を追放される。一方、彼女とパリス伯爵(彩那音)との縁談が急進展。思い余った彼女は神父(奏乃はると)に相談し、縁談を免れるために仮死状態になる薬をもらう。ジュリエットが死んだと報せを受けたロミオは駆けつけて…茫然自失。彼女が死んだものと思い込み、毒薬を呷る。まもなく目覚めたジュリエットはロミオの死を嘆き、彼の短剣で胸を刺すのだった。≫

 原作にはないシンボリックなキャラクターが宝塚版に登場し作品に奥行きを与えている。「愛」(大湖せしる)と「死」(彩風咲奈)だ。愛や死が色濃く匂うシーンには影のように付き添いダンスで表現。セリフは一切ないが印象深い。物語がわかりやすい仕立てがいい。衣装もモンタギュー家は青で統一され、キャピュレット家は赤だ。両家の諍いが一目瞭然。...

 【メモ】3月20日(日)まで東京宝塚劇場で絶賛上演中。問い合わせは同劇場(電話03-5251-2001)。


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