〒299-5242 千葉県勝浦市吉尾123
電話 0470-76-1133 FAX 0470-76-1821
午前9時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日 毎週月曜日(ただし月曜日が休日に当たるときは翌日です)

千葉県の太平洋岸は南から流れてくる黒潮の影響と北からの親潮の影響を受け、南部は暖かい海の生きものが、北部は冷たい海の生きものが多く見られる。海の博物館のある勝浦市は、千葉県の太平洋側の中間あたりに位置するが、私の専門である海藻の種数を調べたところ、231種が確認され、その中には、勝浦よりも北では見つかっていない、分布の「北限」となる種類が47種もあった。ウミウチワはその「北限の海藻」のひとつである。
ウミウチワは褐藻の一種で、まさにうちわのような形をした、黄色っぽい褐色の海藻である。房総半島南部では潮の引いた磯の潮だまりや波当たりの静かな水中にたくさん生えており、ほぼ一年中見られる。勝浦の磯にたくさん見られる海藻なので、地元の方は誰もめずらしいとは思わないようだが、勝浦よりも北では「めずらしい海藻」なのである。以前、北海道の海藻研究者が「ウミウチワを初めて見たときはとても感動した」と話しているのを聞いて、驚いた覚えがある。
動物にも、勝浦あたりが太平洋側の分布の北限にあたる種類があり、例えばイソギンチャクと共生することで有名なクマノミがそれにあたる。海の博物館では、これらの生きものをはじめ外房の海や川の生きものを紹介した企画展示「平成22年度マリンサイエンスギャラリー水辺の生きものあれこれ-外房の豊かな海と川から-」を6月5日まで開催している。ぜひご覧いただきたい。
(千葉県立中央博物館分館海の博物館 菊地則雄)
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