街開き20周年を迎えた幕張新都心はバブル崩壊後の逆風にさらされながらも、働く人、住む人、学ぶ人、遊ぶ人それぞれの活動の舞台として一定の成熟を見せてきた。半面、世界的なイベント誘致競争の波にのみ込まれる幕張メッセ、依然残る広大な空き地、貧弱ぶりが目立つ交通など、課題も山積する。これまで11回にわたり連載してきた「マクハリ20年」の番外編として、地盤沈下の回避に向けて新都心の将来像をどう描くか、熊谷俊人千葉市長(31)と額賀信ちばぎん総合研究所社長(62)に聞いた。
◆海の活用で魅力向上 千葉市長 熊谷俊人氏
幕張新都心を見ると「当時の判断はすごいな」と感じる。きれいに計画され、千葉のイメージを超えた街ができた。下町のようにぶらりと散策して何かを発見するような街ではないが、「未来型都市」という別空間の雰囲気を味わえることは強み。県の方向性は間違っていなかったと思う。
だが、既に幕張メッセは地盤沈下を始め、住民の高齢化も今後進んでいく。東京・台場などの似た方向性の街にも人が流れている。テコ入れしないと幕張が色あせてしまうのではと危機感を持つ。
そこでわたしが取り組みたいのは海の活用。幕張海浜公園を含む海側エリアに飲食店が並ぶ一大テーマパークを造りたい。海、ビル群、マリンスタジアムという最高の三方の眺めを楽しめる。開発はコンペを実施して、良い案を出した開発業者に任せればいい。
「いなげの浜」があるのに幕張にも浜が必要なのか、という議論もしていかなければならない。船着き場の整備も必要だ。
◆住宅地として発展を ちばぎん総研社長 額賀 信氏
この20年間は当初と比べるとはるかに厳しい経済環境だったはずだが、幕張新都心はメッセとともにそれなりに街として発展し、成熟した。計画人口2万6千人に近い2万3千人が住み、オフィスビルや球場、商業施設、多様な学校群がそろってきている。しかし、いくつかの問題点はある。
千葉市の一部としてみれば、千葉駅周辺、幕張、蘇我と都市機能が分散しており、交通インフラの不安定さなども成長の制約要因になっている。
職住近接の業務核都市として発展が期待されたが、オフィスの進出が当初予定より伸びていないことは最大の問題だ。しかし、客観的な環境からみても、これ以上のオフィス誘致は難しい。半面、住宅地としての魅力は高まっており、幕張の理念を見直す時期に来ている。
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