
食の安全への関心が高まる中、野菜卸売業の葉っぱや(市原市)は葉っぱや協同組合と連携し、同社の人気商品「ブーケレタス」などを家庭で作れる水耕栽培キットと専用苗を、2010年3月の販売開始に向け開発している。初心者も簡単に野菜を栽培でき、土を使わないため汚れにくいのが特徴。菜園愛好者や飲食店に加え、自家栽培未経験者の取り込みも目指す。
「農業はつらく厳しいもの、というイメージを覆したい」。野本一弘社長は約30年間の水耕栽培経験を結集したキットの開発にかける思いを語る。
キットでは、水を循環させる装置と水をためておくバケツをポンプでつなぐ。野菜を育てる際は、装置に取り外し式のカセット苗を最大10株まで設置。植物栽培用の蛍光灯の電源プラグをコンセントにつなぎ、月に1回バケツの水を換え、液状の肥料を与えるだけで簡単に野菜を栽培できる。
主に室内での利用を想定しており、キャスター付きで移動もできる。においはなく、土を使わないため汚れることもない。一般家庭や採れたての野菜を提供したい飲食店などにアピールするとともに、労力や衛生の面から自家栽培を敬遠していた人も新たに取り込みたい考えだ。
カセット苗は連携する葉っぱや協同組合の6農家が生産。葉っぱやの主力商品で柔らかさと花束のような葉の形が特徴の「ブーケレタス」をはじめ、三つ葉やネギ、ベビーリーフなど、サラダなどの料理に使える約20種の苗を用意する。扱う苗の種類は順次増やしていく予定だ。
農家の後継者不足が深刻となる中でも、食の安心安全への関心の高まりや、無農薬野菜の人気は追い風。野本社長は「キットでの野菜栽培を機に、農業に関心を持ってほしい」と呼び掛けている。
9月末までモニターを募集し、試作品を実際に利用した人の意見を取り入れてさらに改良を重ねる。販売価格も家庭や事業者らのニーズに合わせて検討を進めている。モニター申し込みは同社、電話0436(36)8888か同社ホームページへ。
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